仮面の世界

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2023年03月19日 05時30分]
1971年3月30日、アメリカ合衆国のシアトルでは、コーヒー・茶・スパイス販売店「スターバックス」(Starbucks)が開業した。その頃、東京都町田市の鶴川街道では、テレビドラマ「仮面ライダー」の撮影中、オートバイで走行していた藤岡弘(本郷猛:役)が事故を起こして左大腿部複雑骨折の重傷を負った。1971年4月3日、「仮面ライダー」(毎日放送・東映:製作)の放送が開始された。それから約52年を経て、映画『シン・仮面ライダー』(2023)が公開された…
 
仮面ライダー本郷猛/一文字隼人は改造人間である。 彼を改造したショッカーは世界制覇を企む悪の秘密結社である。 仮面ライダーは人間の自由の為にショッカーと戦うのだ!
 
『シン・仮面ライダー』 観賞後記
 
変わるモノ。または、孤高。
 仮面の世界 (1)
《戦意高揚映画をルーツにもつ『ウルトラマン』は、宿命的に政治性を強く孕みビッグ・ブラザー=近代的な表象として成立していたと言える。対して、時代劇──それも浅草東映のチャンバラ映画をルーツにもつ『仮面ライダー』は同様に宿命的に非政治的かつ非物語的な存在であり結果的に(プレ・モダン的であるがゆえに)リトル・ピープル=ポストモダン的な表象として機能したと言えるだろう。(略) 円谷英二を心の師として仰いでいたという平山〔亨〕によって、敬意をもって明確に『帰ってきたウルトラマン』の対抗番組として企画された『仮面ライダー』は、まず制作レベルにおいて比較的低予算でアクションシーンを撮影できる等身大ヒーローという表現を、浅草東映的な時代劇のノウハウを投入することで実現した。この制作上のルーツ的な非政治性は等身大ヒーローという物語上のコンセプトにも影響を与え、仮面ライダーというリトル・ピープル的なヒーローを成立させたのだ。仮面ライダーがリトル・ピープル/ポストモダン的ヒーローでありながら、「絶対悪」=ショッカーと戦うことができたのは、「人間」でありながら悩むことが要らなかったのは、この非政治性がもたらす物語性の希薄さゆえのものだ。(略) そしてウルトラマンから仮面ライダーへの「主役交替」は奇しくも、いや必然的にビッグ・ブラザーの時代の終わりとリトル・ピープルの時代のはじまり、つまり「政治の季節」の終わりと「消費社会」の到来と呼吸を同じくしていた。》 (宇野常寛 『リトル・ピープルの時代』 幻冬舎:刊 2011/〔〕内は帰山人による)
 
変わらないモノ。または、信頼。
 仮面の世界 (2)
《テレビの外を見て下さい。世の中の出来事に目を向けて見て下さい。例えば──戦争があります。罪もない人人がたくさん死んでいます。その戦争をするための道具・兵器をつくって大もうけをしている会社があります。そしてまた、そういう会社から知らん顔をしてお金をもらい、悪いことばかりをしている政治家がいます……。 どうですか、現実にはテレビの中の怪人たちより、よほど恐ろしい、悪い連中がいるのです。 仮面ライダーは、テレビの中で、物語の中の“悪”と戦って、現実の皆さんに見ていただいているのですが、その戦う姿の中にある勇気や強さを、みなさんは現実の“悪”に向けてほしい、と考えているのです。大人になったら、そんな悪と堂々と戦える正義感や勇気を身につけてほしい。そう祈ってつくっているわけです。》 (石森章太郎 「原作者からのメッセージ」/『Super Visual 4 Town Mook 増刊 仮面ライダー』 徳間書店:刊 1981)
 
そして、変えたくないモノ。または、継承。
 仮面の世界 (3)
《悪くすれば『キューティーハニー』になってしまうわけですよね。あの失敗したから今回そんなことはないと思うんですけれども、めちゃくちゃ出来のいいファンムービーになってしまうかもわかんないですけど…》 (岡田斗司夫 「岡田斗司夫ゼミ」#413 2021.10.03)
 
映画『シン・仮面ライダー』は、庵野秀明が同じく監督・脚本を担った映画『CUTIE HONEY キューティーハニー』(2004)になってしまったのか? 観てみると、序盤はぎりぎり『キューティーハニー』ではなかったが、中盤はちょっと『キューティーハニー』となって、終盤はかなり『キューティーハニー』であった。
視点と言葉を変えれば、序盤は三栄土木のダンプトラックでぎりぎり《リトル・ピープル=ポストモダン的な》「仮面ライダー」だったが、中盤はサソリオーグ役の長澤まさみでちょっと『シン・ウルトラマン』(2022)となって、終盤はプラーナとハビタット世界でかなり『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(2021)であった。
映画『シン・仮面ライダー』は、「シンの呪縛」に囚(とら)われた庵野秀明による《めちゃくちゃ出来のいいファンムービー》である。その仮面の世界には、孤高も信頼も継承も何もない。
 
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コーヒー番組 5

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2023 [2023年03月16日 01時00分]
録りためてあったコーヒー関係のTV番組から7つを一気に観る。それでコーヒーの何かがわかるのか?
 
「琥珀色の島を夢見て ~TOKIO、沖縄コーヒーと出会う~」を観る。
(RBC 2022年11月26日放送/CBC 同年12月18日放送)
 コーヒー番組5 (1)
和田浩二(琉球大学教授)曰く、《北緯25度から南緯25度の間の地域ですね、これがコーヒーベルトというふうに言われています。で、沖縄は北緯26度というところに位置するので、コーヒー栽培に適する環境であると考えられています》。理解不能。「沖縄コーヒープロジェクト」自体と同じくらい意味不明。
 
「ドキュメント20min.」の「コーヒーの香りに誘われて」を観る。
(NHK総合 2023年1月9日放送)
 コーヒー番組5 (2)
深迫祥子曰く、《私は二度とコーヒーは飲まないって思ったんですよ。これがなかったらウチの息子は死んでなかった》。2019年7月6日、フグレン(東京)に勤めていた深迫忍は、焙煎所でファゼンダ・セテックを焙煎した後に生豆の荷受けに出て、運んできたトラックの後退で壁との間に頭を挟まれて死んだ。
 
「ニュースきん5時」の「KINGOZIN コーヒーでひきこもり支援」を観る。
(NHK総合 2023年2月3日放送)
 コーヒー番組5 (3)
KINGOZIN(きん5時で見つけたスゴイ人)の金言、「それぞれの固有性を表現する」 by 川久保彬雅。武田真一曰く、《入口のハードルが低いんだけれど奥が深いというところが誰でも続けやすいっていうところなんですよね》。そこが課題であり、そのように捉えて喧伝してしまうところにこそ問題がある。
 
「YOUは何しに日本へ?」の「ジャパンコーヒー大好きYOU」を観る。
(テレビ東京系 2023年2月13日放送)
 コーヒー番組5 (4)
ヴラダ(オーストラリア 大学院生)曰く、《人力車は西洋から来たもので実はコーヒーと同じなんです》(日本語訳字幕)。日村勇紀(MC)曰く、《コーヒーYOUの情熱、これ相当面白かったね》。同意。‘ジャパンコーヒー’(?)を語るにおいて、メリー・ホワイトの論などよりも遥かに優れた視座と表現である。
 
「マツコ会議」の「沖縄でコーヒー栽培!髙原直泰」を観る。
(日本テレビ系 2023年3月4日放送)
 コーヒー番組5 (5)
《通常コーヒー栽培はコーヒーベルトと呼ばれる適した気候で行われるが、沖縄はこの範囲外》(ナレーション)が正しい。髙原直泰曰く、《全国に流通させるっていうより沖縄に来たら飲める、で買っていけるっていうのは一番理想かな》。産業化の限界を素直に感じさせる好い番組である。こうでなきゃ。
 
「スイッチ!」の「SDGs実践中 コメダ珈琲店のとろみコーヒー」を観る。
(東海テレビ 2023年3月8日放送)
 コーヒー番組5 (6)
速水里彩(MC)曰く、《しっかりと深いコクがあって芳醇な香りがフワッと拡がっていくので、食感が違うだけで香りも味もほんと申し分ない》。伊藤弥生(コメダ)曰く、《とろみを付けたからといって味をあきらめたくないので、そこを拘って作りました》。ならば、世の中全てインスタントコーヒーで好いことになる。
 
「小さな島のコーヒー大作戦 ~ミクロネシア ロタ島~」を観る。
(NHKBSプレミアム 2023年3月11日放送)
 コーヒー番組5 (7)
中平尚己(UCC上島珈琲 農事調査室長)曰く、《サンゴ礁の森に眠るコーヒーっていう、これはもうホントに世界に他に類を見ない》。栽培したコーヒーをRota Blue(ロタ・ブルー)と名付けて手廻し釜で焙煎しようにも、スリットから豆がこぼれ落ちるわ、パーチメントのまま焼くわ。大西喜代一(KFCトライアスロンクラブ)らが繰り広げるコメディ、他に類を見ない。
 
録りためてあったコーヒー関係のTV番組から7つを一気に観た。さらに何度も観返した。それでもコーヒーについては何もわからない。
 
  テレビを点けたら知らない人が 世界平和を唄っている
    不安の欠片さえも ボクには無いのです
    コーヒーこぼした残骸さえ アートに見えるのなら
    この歌にも何かを感じることあるでしょう
 
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なんでもどこでもいっぺんに

ジャンル:映画 / テーマ:映画感想 / カテゴリ:観の記:映面 [2023年03月08日 23時30分]
《ところでまた、世界は無限に数多くあり、そのあるものは、われわれのこの世界に類似しているが、他のものは、類似していないのである。(略) というのも、世界がそれから生じうるような、あるいは、それらによって形成されうるような、そういったもろもろのアトムは、一つの世界のために、あるいは限られた数の世界のために──それらの世界がわれわれの世界に似たものであろうと、異なったものであろうと──使い尽くされてしまってはいないからである。したがって、世界が無限に数多くあることを妨げるものは何もないのである。》 (エピクロス 「ヘロドトス宛の手紙」 c.BC3C/ディオゲネス・ラエルティオス 『ギリシア哲学者列伝』(下) 第10巻第1章「エピクロス」 加来彰俊:訳 岩波書店:刊 1994)
 
《われわれの「多宇宙」(multiverse)は依然として「宇宙」(universe)を形成する。というのも、この世界ではそれぞれの部分がその最接近の部分と切り離しえない仕方で互いに融合しているのであるから、各部分はもっとも遠く離れた部分にたいしても、実際の直接的な結合関係にはないにしても、ある種の可能的で媒介された結合関係に立つからである。》 (ウィリアム・ジェイムズ 「多元的宇宙」 1909/W.ジェイムズ 『純粋経験の哲学』 第8章「多元的宇宙」 伊藤邦武:編訳 岩波書店:刊 2004)
 
 なんでもどこでもいっぺんに (1)
マルチバース(マルティヴァース:multiverse)、それがなにでどこにあるのか、わからない。多宇宙と訳すべきか、多元宇宙と呼ぶべきか、多重宇宙と称すべきか、それすらわからない。マルチバースが、人間原理に依(よ)るのか、インフレーション理論に因(よ)るのか、多世界解釈に寄(よ)るのか、それもわからない。
わかっているのは、ジェット・リー同士が戦うマルチバース映画『ザ・ワン』(The One/2001)で擬闘(コレオグラファー)を担ったのがキー・ホイ・クァンであること、鏡像宇宙(mirror universe:ミラーユニバース)が描かれるドラマ『スタートレック:ディスカバリー』(Star Trek: Discovery/2017-)で船長だったり皇帝だったりするフィリッパ・ジョージャウを演じたのがミシェル・ヨーであること、これらは(マルチバースというよりも)結局に‘パラレルワールド(parallel world:並行世界)もの’であること、である。
そして、ミシェル・ヨー(エヴリン:役)とキー・ホイ・クァン(ウェイモンド:役)とが共演して「マルチバースとカンフーで世界を救え?」を掲げる映画、だが、結局にパラレルワールドものである映画、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022)が日本では約1年遅れで劇場公開された。では、私もバースジャンプ(verse-jumping)だ! あれ? 275席の宇宙に私1人だけだ。
 
『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(Everything Everywhere All at Once) 観賞後記
 
 なんでもどこでもいっぺんに (2)
「ようこそ、最先端のカオスへ。」という謳い文句ほどには、‘最先端’でもなければ‘カオス’でもない。先鋭と常例、混沌と整序、洗練と野暮、高尚と卑俗、論理と直感、笑いと泣き…その全てがどっちつかずであやふや。この徹底しない中途半端を「なんでもどこでもいっぺんに」徹底して重ねてみたところ、偶然にも良い按配に仕上がってしまった。それが映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』であり、煽り立てられるような怪作ではないが貶め切れないような快作ではある。
 
 なんでもどこでもいっぺんに (3)
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』に、家族愛だの同性愛だの移民や人種や発達障害の問題だの人生哲学だのを見出す屁理屈は要らない。そんなものは屁でもない。監督・脚本を担ったダニエルズ(クワン&シャイナート)は、前作『スイス・アーミー・マン』(Swiss Army Man/2016)で壮大な放屁を描いた。次も尻馬に乗るべきか? いや帳尻を合わせるべきだろう。だから、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』ではバットプラグ(butt plug/尻栓)型トロフィーが登場して、さらにそれで尻穴を塞ぐのである。したがって、いずれかの宇宙に‘バカデミー賞’があるとして、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』に関する受賞者はバットプラグ型トロフィーを尻に挿し入れるべきなのである。
 
 なんでもどこでもいっぺんに (4)
だが、映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』で私が最も魅かれたガジェットは、ゴンゴン(ジェームズ・ホン:演)が乗るアルファバース型の車椅子に搭載されたブラウン社製コーヒーメーカー(Braun Aromaster 12control KF80/但し、ガラス製サーバー部分は Gemco 10Cup Coffee Pot Replacement Carafe)である。この1980年代を象徴するコーヒーメーカーが車椅子にどう機能するのかはわからないが、あの車椅子には「なんでもどこでもいっぺんに」バースジャンプして乗ってみたい。
 
 なんでもどこでもいっぺんに (5)
映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観た後には、大きな黒いベーグルを食べたくなる。そこで、自宅でブラックココアを練り込んだベーグル(通常の3倍の大きさ)を作って一気に食べた…「なんでもどこでもいっぺんに」。
 
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みのかも颯と

ジャンル:学問・文化・芸術 / テーマ:art・芸術・美術 / カテゴリ:観の記:美面 [2023年03月05日 23時30分]
【風景をなぞる】

 みのかも颯と (1)
2023年2月25日、大縣神社(愛知県犬山市)の梅園を観てから、みのかも文化の森(岐阜県美濃加茂市)を訪ねて、美濃加茂市民ミュージアムで現代美術レジデンスプログラム「風景を愛でる」(日下部一司)を観る。
 
みのかも颯と (2)
《来春1月に予定している美濃加茂市民ミュージアムでの個展の準備で4泊5日で滞在させていただいた。 滞在5日のうち2日間は移動で使用するので、実質3日間美濃加茂市の風景を撮影した。(略) 撮影フィルムを数えたら本数は知れている。 この中で使えるものが何枚あるのだろう。 そして何よりも写っているのだろうか? フィルム撮影の宿命だけど、撮り終わるといつも不安になる。》(2022.08.26) 《搬入・展示時に、十数枚用意したカラー写真を同時に展示するかどうか迷ったがやめることにした。 結局、当初の計画通り横一列・等間隔にだらだら並べることにしたら106枚並んだ。 来場者はこれら一枚一枚を順番に眺めると、きっと途中で厭きがくることになるだろう。 散歩中の風景のように、気になる風景だけを ちらっと見る…そういう感じの展示になったように思う。》(2023.01.29) 《また、写真のサイズやキャプションが小さいことで、随分苦言をいただきました。 いきなりボロカスに怒られてしまうこともあり、スリリングでしたが概ね好意的に見ていただけたことは救いです。 しかし、今回はこのサイズも大事だったので、ごめんなさいとしか言えません。》(2023.02.26) (以上、日下部一司Blog「日々をなぞる」より)
 
みのかも颯と (3)
目を留めた風景に見つめ返された作家が雑巾がけして愛でた小さな写真《一枚一枚を順番に眺め》ていたら、日下部さん本人から声が掛かったので、《気になる風景》を解説してもらいながら観る。それから、館の内外を颯(さっ)と歩き巡りながら写真を颯と撮って遊んだ。
 
 
【おうちに帰るね】
 
みのかも颯と (4)
2023年3月4日、リバーポートパーク美濃加茂(岐阜県美濃加茂市)を約1年ぶりに訪ねて、ビジターハウスで1日限りのアート催事「おうちに帰ろう。」(山田亘/主催:きそがわ日和)を観て遊ぶ。
 
みのかも颯と (5)
《ワークショップでは会場のビジターハウス二階に、きそがわ日和のシンボル「川の家」を配置。思い出の家を絵にしたり、家族へのメッセージを書いたりした鳥のカードを「川の家」に向けて飛ばし、やりとりしたカードを森に見立てたボードに貼り付けていく。 山田さんは「一つ一つが連なっていくと、メッセージに込めた思いが詩のようになる。今はスマホでメッセージを送ることが多いが、昔の伝書鳩のような送り方を体験してもらえたら」と話す。 ワークショップには加茂高校(美濃加茂市)美術部と加納高校(岐阜市)美術科の生徒十四人がボランティアで参加。旧中山道沿いにある「コクウ珈琲」が出張出店する。》 (『中日新聞』可茂版 2023.03.04 近藤晶)
 
みのかも颯と (6)
「かえりたい かわりたい/かわりたい かわらない」と書いたカードをクリップでワイヤーに吊るして颯(さっ)と飛ばすと、「この世の物は全てきせき!」と返ってきた。「あめ つち ほし そら/はれ もり つき かわ」と書いたカードをボードに貼ると、「字 めっちゃ上手だ…!」と評された。「ホットコーヒー」にチェックマークを入れたカードをクリップでワイヤーに吊るして颯と飛ばすと、「コクウ珈琲」の店主(篠田康雄)がコーヒーを淹れ始めた。来場客やスタッフと歓談、閉幕後は解体と撤収を颯と手伝ってから、「コクウ珈琲」へ移って散会。では、おうちに帰るね。
 
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珈琲呟語 7

ジャンル:グルメ / テーマ:コーヒー / カテゴリ:珈琲の記:2023 [2023年03月01日 01時00分]
珈琲呟語(こーひーげんご)。TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、ここ約1ヵ月間分から少し拾う。
 
「Gesha(ゲシャ)/Geisha(ゲイシャ)」問題は旦部さんの言う通りなワケで正解はない。んなことより例えばエチオピアの地名&商標名としては「イルガチェフェ」の表記ブレ・発音ブレの方がはるかに激しいのだが、こちらは何故かあんまり騒がれないんだよなw
で私も以前は表記も発音もブレブレだったんだけど、今はほぼ「イルガチェフェ」にしている。何故かというと、エチオピア政府vs.全日本コーヒー協会の商標裁判で表記された「イルガッチェフェ」から促音だけ抜いて言い易くしたもの、という個人的に身勝手な理解w
ちなみに私の最新記事でも紹介したエチオピアの森林コーヒーの産地名でも、「Harenna(ハレンナ)/Harena(ハレナ)」という表記ブレが併存している。結局、現地語を丸めて西欧語表記にして、それをさらにカタカナ表記するんだから、ブレて当然なんだよなw
〔2023.02.02〕
 
 珈琲呟語7 (1)
エチオピアのハレンナの森林域で、野生/半野生のコーヒーを産出するところは、Mapの赤丸の辺り。 〔2023.02.03〕
 
コレは「深イイ話」だ。 苦いコーヒーを下さい|「まめ蔵」店主のブログ 〔2023.02.09〕
 
コーヒーテック企業の盛衰を描いた本記事は、 Alex Konrad による力作。(Yahoo!コメントには長いだのわかりずらいだのと非難が並んでいるが)読み応えがあって好い。 「130億円も調達するべきではなかった」冷凍コーヒーのコメティアが大苦戦(Forbes JAPAN)
当該のコメティアは、下掲のコーヒースタートアップ13ブランドに並べられている。フォーブスの記事を読むと、残り12ブランドの実状も気になるよな。さて、いくつ生き残り、いつ逝くか?
〔2023.02.09〕
 
 珈琲呟語7 (2)
台湾茶風味輪(フレイヴァーホイール)ってのがあるんだな。某団体の某飲料のよりも納得感があってわかりやすい。 〔2023.02.10〕
 
コーヒー界の人で紀元節を祝賀したい方は、時にコーヒーの鬼とも呼ばれる標交紀(しめぎ ゆきとし:故人)氏の名前が、生年の皇紀2600年(西暦1940年)に由来していることを覚えておいて欲しい。 ※標さん本人がどう思っていたのかは知らない ※私(帰山人)は共和制主義者です 〔2023.02.11〕
 
#高木まろやか式 でコーヒーを淹れるとき、挽き目(メッシュ)をわずかに変えるだけで、撹拌の手応えがダラダラしたりキシキシしたりする。この差が蒸らし後の過程や抽出液の香味特性に影響を与えるのは当然なワケだが、どれが正解というよりも、この豆はこうしてみようが楽しい。 ※個人の見解です
ちなみに湿った粉を撹拌するときに使うもの、私は使い古して先が折れて鈍った菜箸になりました。バースプーンとかマドラーとか割箸とか祝箸とかいろいろ試したが、混ぜやすさと手応えで菜箸(竹箸)になった。先が匙状のものは意外と混ぜ難い。 ※個人の見解です #高木まろやか式
〔2023.02.12〕
 
あ、バカじゃないの? 《あらゆる媒体で淹れ方を調べ実践している》のに《コーヒーの淹れ方に自信がない》。 直ちにコーヒーを自分で淹れることをあきらめて、別の飲料へ興味を移すことをオススメします。 〔2023.02.15〕
 
《ちなみに酸味が苦手という方は、コーヒー好きの中にも多いと思います。でも本当においしい豆でうまく焙煎されていたら、印象は変わるはずです。諦めずにトライしていただきたいと思います》…いやだね。嗜好に苦行は合わない。苦手のままでもイイ。
大坊勝次が《38年もの間、毎日、長いときは5、6時間作業部屋に籠(こも)って、黙々と手回し焙煎機を回して》とは初耳だ。籠るような作業部屋が何処にあったのだろう?
〔2023.02.16〕
 
 珈琲呟語7 (3)
美味しいコーヒーの淹れ方を訊かれた。 わかりやすく教えてあげよう。 〔2023.02.17〕
 
3ハゼは都市伝説だったのかぁ……www
よし、コーヒー焙煎における「3ハゼ」を 「UME(ユーメ Unidentified Mysterious Explode)」 あるいは 「Crypty(クリプティ)」 と呼ぶことにしよう!
〔2023.02.17〕
 
またTwitterで #自家焙煎 がトレンド表示されている。世も末だ…… 〔2023.02.19〕
 
緑のコーヒー」っていうから生豆エキスとか極低温焙煎とかでクロロゲン酸がどうのって品かと思って読んだら違ってたw 違ってたけど、その手の品が次第に「コーヒーじゃない」と喧伝する向きになる理由は、この話を読んで演繹的に解った。なるほどね。 〔2023.02.21〕
 
これはスゴイ! 可溶なのに中挽きとかツッコミどころ満載! 不整合な表現にどれだけ笑えるかでコーヒーの見識を試すにはもってこいwww 〔2023.02.22〕
 
何気にエゴサーチしてたら8年前のCCAJ賞を授けた本の著者が、5年前に反応してくれてた。著者に私のブログ記事を読んでもらえたことも嬉しいし、《かなり正確に理解してくれている選評》と言ってもらってありがたい。 〔2023.02.23〕
 
コーノの円錐形フィルター(ドリッパー)は先代の敏夫氏が床屋に行ったときに見た髭剃り用石鹸を溶く円錐型の容器が発想の元である。この容器の底に穴を開けたところから始まった。この話をふと思い出したので、今から床屋へ散髪に行きますw 〔2023.02.23〕
 
スペシャルティコーヒーは、‘conspicuity’(衒示としての異彩)と‘scarcity’(手が届かない欠乏)で構成されている概念です。巷の「スペはどうあるべきか」論は、「見せびらかす前提に広く知られていたいが、でもそうやすやすと手に入っては困る」という程よさ、これを言い換えているに過ぎない。 〔2023.02.26〕
 
《丁寧に加工しなければ不快な味が出てしまう》が《正しい方法で焙煎し抽出することで(略)繊細な1杯を提供できる》……めんどくさい“救世主”(?)だな。 〔2023.02.27〕
 
【コーヒーミルの選び方】 1.砕けりゃなんでもいい 2.言うほど差が無いんだよ 3. オススメ話には目も耳も塞ぐ 4. 1と2と3を口にすると怒られるから胸に納めておく まぁこれでほとんど大丈夫です 〔2023.02.28〕
 
 珈琲呟語7 (4)
TwitterやFacebookでつぶやいたコーヒー関連のもの、読み返すと粗雑なかたりもあるが、ここ約1ヵ月間分から少し拾った。珈琲呟語(こーひーげんご)。
 
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kisanjin

Author:kisanjin
鳥目散 帰山人
(とりめちる きさんじん)

無類の珈琲狂にて
名もカフェインより号す。
沈黙を破り
漫々と世を語らん。
ご笑読あれ。

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