この日何の日 3

《10月1日は「コーヒーの日」です。 10月はコーヒーが美味しくなる季節です。2014年3月開催の国際コーヒー機関(ICO)理事会において、10月1日を2015年から「International Coffee Day」に定めることとなりました。 国際コーヒーの日(International Coffee Day)は、2015年にイタリア国ミラノで開催するICO第115回理事会(9月28日(月)~10月2日(金))の期間に合わせ、ミラノ万博会場からスタートいたします。また、この理事会開催期間に、イタリア政府、EU及びICOは世界コーヒー会議(Global Coffee Forum)も開催いたします。全日本コーヒー協会は代表団を派遣し、国際的なコーヒー動向の把握に努めます。 なお、ICOは政府機関ですが、日本国は加盟しておらず、全日本コーヒー協会がオブザーバーとして参加しています。》 (一般社団法人全日本コーヒー協会:Webサイト/「『10月1日コーヒーの日』のお知らせ」 2015年3月27日)
いま頃の「コーヒーの日」


前掲の‘お知らせ’は、「何か」おかしい。この後に、日本は2009年より脱退していた国際コーヒー機関(ICO)へ6年ぶりに復帰することになり、ICO第115回理事会において再加盟が宣言された、これはおかしくない。おかしいのは、10月1日が「国際コーヒーの日」(International Coffee Day)と定められたことである。日本以外の世界各国の「コーヒーの日」(National Coffee Day)の大勢は、9月29日である。ICO自体が「国際コーヒーの日は10月1日か9月29日か?」という問答を掲げているが、新たに‘10月1日’とした理由は明言していない…おかしいだろ、これ。
《(一息) 正直、「International Coffee Day」が「10月1日」に定まり、ホッとしました。全日本コーヒー協会は1983年から「10月1日」を「コーヒーの日」に定め、広報活動を行ってきました。「コーヒーの日」を何時にするかという提案は2013年3月にドイツより突然ありました。全日本コーヒー協会はICO加盟国ではありませんから、理事会において発言権がありません。ただ、30年以上前から「10月1日」を「コーヒーの日」に定めているという、訴えが聞き入れられたのかもしれません。ホントに良かった! 志を同じくするドイツコーヒー協会さんに感謝。》 (一般社団法人全日本コーヒー協会:Webサイト/「『10月1日コーヒーの日』のお知らせ」 2015年3月27日)

この全日本コーヒー協会の《志を同じくするドイツコーヒー協会さんに感謝》して「一息」ついたとする姿勢は、「何か」おかしい。少なくとも、コーヒー輸入量の上位国をみると、第1位のアメリカ合衆国(2013年2701万6千袋:ICO統計)は9月29日を、第4位の日本(同年838万1千袋)は10月1日を、「コーヒーの日」としているが、第3位のイタリア共和国(同年883万4千袋)では記念日が定められていない。そして、第2位のドイツ連邦共和国(同年2117万4千袋)は、ドイツコーヒー協会が2006年から2012年まで「コーヒーの日」を9月の最終金曜日としていたが、2013年より9月の第1土曜日としている。2015年も9月5日の土曜日に、ドイツ国内で「コーヒーの日」を祝う様々な催事が行われた。これのどこをして、全日本コーヒー協会は《志を同じくする》というのであろうか?…おかしいだろ、これ。

さて、ドイツは何故に自国の制定日を捨ててまで、新たな「国際コーヒーの日」の定めを発案し、日本に味方したのか?…ここに私は、ドイツのアメリカ(≒カナダを含めた北米勢力)に抗する意識の表出を憶測する。例えば、アメリカが2005年にICOへ復帰するのと同時に、《全日本コーヒー協会がオブザーバーとして参加して》いる民間部門諮問委員会(PSCB:1999年設置)の輸入国メンバー(8枠)にアメリカスペシャルティコーヒー協会(SCAA)が加わり、ヨーロッパ勢力の枠が削られた。現況(2014/15年度)では、10年前にアメリカがICOへ復帰する直前(2004/05年度)と比べて、ヨーロッパ勢力の枠数は6から3へ半減し、北米勢力は1から3へ伸張している。このコーヒー世界市場をわがまま勝手に主導を握ろうというアメリカの動向は、輸入消費大国であるドイツにとって快いはずがない。ドイツとドイツコーヒー協会は、「国際コーヒーの日」制定を通じて‘反米結集’の秋波を日本へ送ってきた(?)のではなかろうか、と勘繰る。…私は訴えたい。ICOに復帰した日本は、新たな「国際コーヒーの日」制定で恩あるドイツと、その披露が始まったミラノ万博会場のあるイタリアを加えて、「日独伊三国反米コーヒー協定」と「日独伊三国コーヒー同盟」を締結し、コーヒー市場でヘゲモニーを狙うアメリカ(≒カナダを含めた北米勢力)を討つべきである。これを達成してこそ、《志を同じくするドイツコーヒー協会さんに》報恩を果たしたと言えるのではないか? 撃ちてし止まむ! 今撃たば良らし!…これはおかしくない。

♪ この日何の日 コーヒーの日 事情も知れない日ですから 行方も知れない日になるでしょう
コメント
どうぞ。どうも。
大変ご無沙汰しております。
元気で各地を走られているご様子ですね。
明日は斑尾へ向かわれる予定でしょうか?
いつもですと私も明日は早朝から斑尾へ向かうところなのですが、今年は颯人の国体と日程が重なってしまい、長距離選手としては人生最後の国体になると思われますので、そちらの応援で和歌山へ家族と行くことにし、斑尾は断腸の思いで見送ることとしました。
私は行けませんが、去年の都大路の時に、応援に駆け付けて来てた、颯人の駅伝部の先輩で、今をときめくトレラン界の大スターに、「来年は斑尾出てね」って話しておきましたので、ひょっとしたら出場するかもしれませんよ。
会場で見かけましたら、「俺が颯人を見出したんだ!」と自慢してやってください。(笑)
ちなみに、国体で走るのは日曜日の16:00過ぎなんですが、今年はNHKで中継が入るんです。まだ斑尾にいらっしゃる時間かとは思いますが、よかったら録画でもしてご覧になっていただけたらと思います。ただし、今年は故障続きで、最近もインターハイでレース中に疲労骨折になって、それがやっと治ったばかりでろくに走っていないため、結果は期待できないと思います。(^_^;)
ではでは、長くなってしまいましたが、斑尾楽しんできてください。(って行きますよね?)
どうも、ご無沙汰です。いや、全然元気じゃありません(笑) 真面目な話、さらに走力低下、加えて30数年ぶりに喘息の発作持ちに戻ったので、「走ること」自体を見つめ直しています。
それはともあれ、(懲りずにエントリーしてあったため)斑尾には行きます…蕎麦を食べて、大会で峠から野尻湖を観て、また蕎麦を食べる予定です…完走する気が無い? 会えないのは残念ですが、そういう事情ならば、紀の国での精一杯の活躍と応援を願っています。そして、今後もず~っと、「俺が颯人を見出したんだ!」と言わせていただきます(笑)
こんばんは
突然のコメントすみません
実は先日人のアテンドで2日の最終日
SCAJに参りました
久しぶりで幾分マシンよりドリップの器具をはじめ
周辺のコーヒー関連器具なブースが増えたように感じました
一通り回った頃ちょうど“ローストマスターズチームチャレンジ”の開催時間と重なったので見ていきましょうとなり
若きコーヒー職人が今どんなアプローチをしているのか
内心ワクワクし期待して観戦していたのです
全国6ブロックに分かれて
“ルワンダ”をあらかじめ焙煎
その技法をプレゼンし各々の抽出でカッピングという段取り
しかし唖然としました
どのチームも判で押したように1ハゼ半ばの焙煎
カッピングのためではなく
そこがベストローストという説明
全チームですよ
しかも焙煎のチャートには信じられない(と僕は感じる)数値の羅列
しかもかなりの短時間焙煎
ルワンダを・・・
浅煎り
フルーティ
さわやかな酸味
僕には生の味しかしなくて
浅煎りはここじゃないだろうと心の中で
すべてが不思議で愕然としました
これがサードウェーブなのかと
無知でした
次回お会いできる日
楽しみにしています
いつからこうなったのか
本当に若い世代はみんなこれがコーヒーと思っているのか
彼らは一体誰に学んだんだろうか
そのあたりお話ししてほしい
教えてほしい
そう思います
どうぞよろしくお願いします
浅野さんが感じた課題は、3つに分けて捉えたいと私は思います。
1.ルワンダCoE2014#7ガションガという豆の焙煎の度合はどうあるべきか?
2.《1ハゼ半ばの焙煎》の《焙煎のチャート》は適切か?煎りムラはないか?
3.焼き足りない(?)コーヒーを《これがコーヒー》と思うのは何故か?
1に関しては、「丸山珈琲店より供出されたCoE豆」という時点で、(我々には不適正と感じられる)焙煎を浅くする偏向がかかるのでしょう。 2に関しては、「浅い≒生焼け」ではなくて「煎りムラ≒生焼け」と正しく捉えた場合、《生の味》とはどちらを指すかが問題。 3に関しては、これぞSCAJ2015のテーマ「多様性への招待」なんですよ(冗談にならない話)。 では、各々を掘り下げた話は、また後日。
こんばんは
返答ありがとうございます
次回お会いしたときこのことに関して
しっかりお伺いしたいと思います
楽しみです
ローストマスターズチームチャレンジ
平均1チーム5人(5店舗?)として
6エリアということは30人(30店舗?)
よくわからないですが予選もあったのでしょうか
予選参加チームもみな同じ傾向だったとしたら
もうこれはかなりの多数?ということなのでしょうか
どうして違うアプローチをする人がいないのか
どうにも不思議でなりません
超浅煎り(僕には生焼け)大大会と銘打っているなら理解もできます
しかしコンセプトはそうじゃなかったように思います
とするとこれが明確な流れなのかと
かなり疑問を持った次第で・・
これは完全な私見なのですが
あのあたりのロースト(1ハゼ終了以前)のコーヒーをある程度飲むと
僕は胸やけがします
これは僕だけの現象かもしれませんが
成分的にはどうなんだろう
そんなことも疑問に思います
当日よろしくお願いします
>どうして違うアプローチをする人がいないのか
そんなことしたら完敗が目に見えているからでしょう。違うアプローチに自信がある人は、ローストマスターズチームチャレンジ(RMTC)なんてバカなもんに参加しませんて…
>コンセプトはそうじゃなかったように思います
いやいや、(ジョージ・ハウエルらが作った)CoEというシステムの下では、所謂「CoE焼き」は大前提でしょう。そういう政略の枷(かせ)に縛られた焙煎であることは、所謂「サードウェイブ」とも重なりつつも少し違うところもあるのです。ここも後日に。
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